サマー/タイム/トラベラー2

サマー/タイム/トラベラー (2) (ハヤカワ文庫JA)

サマー/タイム/トラベラー (2) (ハヤカワ文庫JA)

この表紙はハインライン夏への扉へのオマージュだ、と鬼の首を取ったかのように云ってみる。具体的に云うと真ん中下あたり。だからどうした。
まあ、なんというか、好き嫌い分かれる小説じゃないでしょうか。どんな小説でもそうか。いや基本的に面白い小説だとは思うのですが、読んでいて面倒くさくなるんですよね。どうでもいい描写が長々続く、いやこの小説の場合そういうシーンが大事なのは分かるんですが、いかんせん面白いと思えず、さっさと話を進めろよ、と思ってしまいました。ただコレはおそらく、僕が登場キャラに誰一人として好感を抱けなかったし、感情移入も出来なかったせいです。だから気に入ったキャラが出来た人は楽しく読めるんじゃないかなあと思います。僕としては二巻の後半が非常に楽しく読めたので、内容同じで全一巻で収めてくれたらもっと面白い小説になったんじゃないか、とちょっと残念に思います。
どうでも良いことですが、途中に出てくる涼の妄想宇宙論がベイリーっぽくてニヤニヤしてしまいました。
しかしハヤカワはこのままラノベ方面に突っ走るのでしょうか。国書館のも、奇想コレクションも文庫じゃないから買う気が起こらないんですよね。高いし。だからハヤカワにももっと海外SF頑張って欲しいです。ラノベ方面もそのままで。つまりミステリとかもうどうでもいいじゃん。