狂おしくメガネ

僕はまあなんというか所謂一人のメガネ好きであり、モテモテ王国風に云えば、メガネスキー以外の何者でもないぐらいにはメガネ好きであることを自他共に認めざるを得ないぐらいです。似合っているなら、女性はメガネがある場合の方がメガネがない場合よりカワイイと思うと周りの人間にいって素で引かれてしまうぐらいです。普段街を歩いているときも眼鏡をかけている女性を見たら思わず視線が引力を感じるぐらいにはメガネ好きです。男はまあ正直どうでも。コンタクト？　いーんじゃない？
さてまあそんな僕が云いたいことがあります。昔はメガネという物は言うなれば野暮ったいの別義語であり、瓶底メガネをかけた少女が眼鏡を取ったら美人という物語が横行してしまうという嘆かわしい状況だったそうです（まあそういうメガネしか無かったからでしょうが）。
しかし最近、というには結構前からですが、オシャレなメガネという物が世間に認知されるようになりました。これは僕は嬉しい限りで、予想するにその売りメガネでもオシャレからメガネじゃないとオシャレじゃないになり一億総メガネ世界（シャングリ・ラ）が日本に実現するのではないかという夢も抱いてしまうぐらい状況は改善されています。また、メガネ好きという僕のような人種が存在することが世間に認知されるようになったため、そのての需要に敏感なグラビアでは、言うなればメガネグラビアとでも云う物を結構見かけるようになりました。
しかし、僕は云いたい。勘違いも甚だしい、と。その手のグラビアは明らかにメガネ好きをターゲットにしているだけあって、ほぼ全部こう、メガネを強調しているんですね！　両手をフレームに添えたり、なんなりと明らかに不自然にメガネを強調して居るんですね！　バカかと。馬鹿かと。勘違いして居るんじゃないですよ！　あのねえ、ハッキリ言ってメガネは顔の一部です。メガネは視力矯正という生活する上で重要な機能を有しており、目の悪い人間はメガネが無いとまともに生活出来ないんですよ。あ、コンタクトとかの話はこの際、別ですよ。つまり目の悪い人間と言う物は、メガネが有って、初めて一つの完成された人間となるのです。メガネがあってこその顔。分かりますか？　だから普通顔の一部を強調しますか？　違うんですよ。もっと自然に、ナチュラルに、当然の如く、メガネをかけていて欲しいのです。
だから、ほーらお前らメガネ好きなんだろーー。お前らのために眼鏡かけてやったんだ、さあ喜べ。さあ喜べ。なんて云ってる声がビンビン伝わってくる写真見て本物のメガネ好きが喜ぶと思っているのか！！　愚か者どもめ！！　百万回死んで悔い改めろ！！！！
と、激しく感情的になってしまいましたが、割と本気です。そもそも伊達メガネを僕はメガネだとは認めません。視力矯正機能をもたないメガネという物はつまるところレンズを入れ忘れた欠陥メガネ、あるいは発展途上メガネに過ぎません。だから本当のメガネをかけている人は、日常的にメガネをかけている人であるはずです。日常的にメガネをかけている人にとって、メガネというのは普段意識されない物、というか意識してたら煩わしくてやっていけないような物です。
つまりいくらグラビアだからと言って本当のメガネをかけている人が、メガネを露骨に強調するというのは、ハッキリ言ってメガネ好きを馬鹿にしているもの以外の何にもなり得ない。だからメガネグラビアをとる人はそのへんちゃんと理解して、メガネがどういう物なのかを深く考察してから、真にメガネが映えるメガネグラビアを撮って欲しいと思います。
一メガネ好きのささやかな主張でした。